民法・民事訴訟

訴訟脱退とは

訴訟から脱退する制度

 自己の権利を主張するために訴訟の当事者として参加している者がいる場合に、その訴訟の原告または被告は、対象となっている権利が譲渡された等の実体に応じた状況により、相手方の同意が得られれば、三面訴訟状態から脱退することを訴訟脱退と言います。

 訴訟の形態は、三面訴訟から二面訴訟に移行して単純な構造になりつつ、脱退者に対しては、残った当事者間で争った結果である判決の効力を及ぼすことがこの制度の主な機能になります。

脱退するための要件

訴訟から脱退するための要件としては、次のような事情が必要になります。

①権利主張参加の形態では、三面訴訟以上の多面の訴訟形態の訴訟であること

②相手方当事者が脱退について同意することが必要になりますが、参加した者の承諾は不要とされています。

脱退の効力

 脱退をするまでに脱退者が行った主張や立証は、脱退後の訴訟においても裁判資料となり、脱退するまでに行った訴訟行為は、全てなくなるわけではなく、脱退の行為は単に将来に向かって生じるだけです。

 脱退者は、自分の訴訟での立場や結果を、参加人と相手方が行う事後の訴訟行為に委ねることになりますので、そのため、訴訟の結果である判決の効果を脱退者に及ぼしたとしても、それを承知して脱退しているために、手続の保障に欠けることはないと考えられます。

 訴訟の結果については、勝訴者・敗訴者・参加者の間でどのような効力が生じるのか錯綜するところです。

 紛争解決のためには、その訴訟に関わった者の全員に何らかの効力が生じることが理想的です。

 訴訟脱退における訴訟の最終的な勝訴者と脱退者の間では、請求の放棄や請求の認諾の効力が発生するとされています。

 一方、最終的な敗訴者と脱退者の間では、敗訴した結果の効力の分配をどうするかという問題の解決が新たに必要となります。